男と女の裏話

哀れという言葉が付いて回る恋愛の記憶

私の好きになった人は外国に行く用事の多い人で、怖ろしいくらい嫉妬深い神経をしていました。

彼は出張期間中、必ず朝昼晩と私に電話をかけてきました。
私は人の聞きたい事を察する能力に長けており、彼の聞きたい事をペラペラと語ります。
彼が聞く事は私が何をしていたのか、何処に行ったのか、誰と話し連絡したのかなど。

嘘をつくと必ずバレます。
聞く人は興味があるから聞くわけで、聞いた事は覚えています。
嘘をついた人は話す度にどうしても話の筋と登場人物などを変えてしまうため、結局バレます。
私は実に正直に全てを語り、大元は絶対に変えません。
変えて良いのは、ニュアンスと話し方のみ。

受け取り手がどうとろうが、それは相手の問題ですから、嘘ではありません。

何故そんなに嫉妬するのか、何故不貞を嗅ぎだそうとするのか、その動機に非常に興味がありました。
彼は私の事を嫉妬するほど好きなのか?
いいえ、そうではありません。
彼は私をコントロールし自分の支配下においていないと不安で、自分が潰れてしまうと嘆きました。

彼が疑えば疑う程、私は自分が好かれてると信じていましたから、私の言葉には磨きが掛かりました。
彼を安心させようと、私が彼を忠実に待てば待つほど、彼は私を心の底で憎みました。
彼は自分自身の行動を私に投影し、彼自身の不貞を私に見ていました。

今でも私は彼の事を嫌いではありません。
哀れという言葉が付いて回る恋愛の記憶です。

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